2017年9月14日木曜日

【一橋ビジネスレビュー】 2017年度 Vol.65-No.2

2017年度<VOL.65 NO.2> 特集:健康・医療戦略のパラダイムシフト












12・3・6・9月(年4回)刊編集
一橋大学イノベーション研究センター
発行 東洋経済新報社





特集:
高齢の上昇と人口減少が進むわが国が直面する課題は多い。複雑な課題が山積する健康・医療(ヘルスケ)領域では、多くの調査研究や実践が行われている。そ
れらの貴重なデータや経験の蓄積が必要なことは言うまでもない。ただし、その一方で、これまでの取り組みの限界を乗り越えることも必要だろう。
たとえば、2014年に国が策定した「健康・医療戦略」は、わが国を「課題解決先進国」として位置づけるという新たな発想を提示した。同戦略では、世界最先端の医療技術・サービスを実現して「健康寿命」をさらに延ばし、健康長寿社会の形成に資する新たな産業活動を支援し、安心と安全を前提とした医療福祉先進国をめざす、といった将来ビジョンが示されている。
そうしたビジョンを絵に描いた餅に終わらせないためにも、同戦略の多角的な吟味が必要だろう。本特集では、同戦略のねらいや沿革、今後の方向性などを整理し、主要な論点を検討する。あわせて、わが国の医療機関の経営戦略や医療管理学の現状を海外と比較しながら紹介する。

特集論文Ⅰ 健康・医療戦略で変わる日本
池田 陽平
(内閣官房 健康・医療戦略室 参事官補佐)
健康・医療戦略は、「健康・医療戦略室」の内閣官房への設置(2013年2月)、「健康・医療戦略推進法」制定(2014年5月)を経て、2014年7月に閣議決定された。安倍政権の成長戦略の柱の1つであるこの戦略の策定の経緯、内容、推進体制、成果と課題は何か、どのような対策を講じようとしているか。そして、国際化やデジタル化も含めて、この戦略でどんな産業が生まれ、日本がどう変わるのか。健康・医療戦略室で政策立案に携わっている著者が、発展著しい健康・医療分野の全体像と最前線を描き出す。

特集論文Ⅱ 病院経営――その実態と処方箋
北沢 真紀夫
 (ボストン コンサルティング グループ パートナー・アンド・マネージングディレクター)
現在、日本国内の医療機関の経営状態が悪化しており、その7割超が赤字であるという。その最大の構造的な要因は、固定費が高い収益構造にある。今後は少子高齢化がますます進展し、「病院」の経営条件はいっそう厳しくなる。「病院」では急性期疾患中心の治療がされており、高齢化により、急性期治療を受ける患者数が徐々に減少することが背景だ。ここから脱却するための経営改革を実行していかなければならないが、現場では改革に対する反対も予想される。では、具体的に何をすべきなのか。本論文では、医療機関への豊富なコンサルティング経験を持つ著者による、実行しやすい利益改善策から抜本的な経営改善のために必要な構造的施策までを、具体的に紹介する。

特集論文Ⅲ 医療保険者の機能強化と医療提供者とのコラボレーションの構築
森山 美知子
(広島大学大学院医歯薬保健学研究科教授)
国民に提供する医療の質を向上させながら、増大する医療費をどのようにしてコントロールするのかは、各国の喫緊の課題となっている。医療費の増大は、医療の高度化・薬剤費の高額化のみならず、医療提供体制の非効率によるものも大きい。医療費を分析してみると、後期高齢者医療制度においても、複数の慢性疾患を有し、長期入院、入退院を繰り返すなどの特定の高齢者群が大半の医療費を使用していることがわかる。この問題への対策の1つが医療保険者側からの疾病管理であり、プライマリケア・システムの構築である。本論文では、こうした問題に研究者・ベンチャー企業家として取り組んでいる著者が、1990年代初頭にアメリカで始まった疾病管理の動き、プライマリケア、そして、通称オバマケア体制下での責任経営的ケア組織であるACO誕生の流れについて概説し、わが国に必要とされる改革への提案を行う。

特集論文Ⅳ 地域を巻き込む食育とヘルスプロモーション
等々力 英美
(琉球大学地域連携推進機構客員准教授)
長寿県として知られる沖縄県ではあるが、それは伝統的日常食を摂取してきた戦前生まれの高齢者世代のおかげであり、アメリカ統治後、急激に食生活が変化してしまった戦後世代では全国平均を上回る死亡率 を示し、もはや長寿県とはいえなくなってしまった。この沖縄の状況は、日本人の将来を先取りする形で進行しているのではないか。このような問題意識の下、著者は伝統的な食事パターンと沖縄野菜のポテンシャルに着目し、食育への介入研究や地域住民と連携したマーケティングアプローチによる食育ヘルスプロモーションの研究と実践にかかわってきた。若い世代に働きかけて、どのようにして、人々の 絆 と 健康 の礎を 築くのか。多くの事例と調査結果を紹介しながら考える。

特集論文Ⅴ 健康・医療戦略に先行するイノベーティブな企業のビジネスモデル
林 大樹(一橋大学大学院社会学研究科教授)
警備業界のトップ企業であるセコム株式会社は、政府の健康・医療戦略が掲げる「ICTの利活用」「1人1人に合った、多様なヘルスケアサービスの提供」「医療の国際展開」といったビジョンに関連した事業を他社に先駆けて推進している。それに加え、同社は超高齢社会に対応する事業開発をめざして、地域限定で高齢者の生活上のニーズを探った。テストマーケティングの結果は意外なものであった。しかし、それは地域限定の多業種連携体制を構築し、顧客の問題解決に徹底して寄り添う事業のビジネスモデルの開発につながった。地域包括ケアシステムの構築に取り組む自治体、住民ボランティア、NPOにとっても参考になる事例だと思われる。

特集論文Ⅵ 日本における医療管理学の展開――医療管理学の変遷と教育プログラムの特徴・課題
阪口 博政
(国際医療福祉大学大学院医療福祉学研究科講師)
近年、医療サービス提供の環境には大きな変化が生じている。医療サービス提供そのものの変化や、医療費高騰といった環境の下で、医療機関のマネジメントにも「改革」が求められている。本論文では、医療機関の組織・経営に関する学問領域である「医療管理学」が、日本において歴史的にどのように展開してきたのかを、戦後の医療制度・政策の転換点に対応させ4期に区分して明らかにする。また、現在の日本の医療管理学の教育プログラムを概観し、当該プログラムの実務における位置づけや提供対象の観点から、教育プログラムがどのような特徴や課題を持っているのかを考察する。

[特別寄稿] アメリカ海兵隊の知的機動力――組織的知識創造論から二項動態論へ
野中 郁次郎/梅本 勝博
(一橋大学名誉教授/北陸先端科学技術大学院大学名誉教授)
現在私たちは、動きが激しく不安定で、不確実性が高くて先を読みにくい、複雑で曖昧という世界で生きている。企業がこのなかで生き残るためには、ビジネス環境の変化に機敏に対応しながら、自己に有利なように能動的に周りのビジネス環境を変えていく、俊敏な知力と機敏な行動力が融合した「知的機動力」が求められている。このコンセプトはアメリカ海兵隊の研究から着想を得ている。本論文では、海兵隊の歴史、組織とマネジメントを概観しながら、ここで行われている組織的知識創造のプロセスを解明し、従来の知識創造論を一歩進めた「二項動態」の理論化への方向性を提起する。

[技術経営のリーダーたち]
[第30回]アナログとデジタル、感性とインテリジェンスを同時に追求する
川瀬 忍 (ヤマハ株式会社 常務執行役 楽器・音響生産本部長)

[経営を読み解くキーワード]
創造性
永山 晋 (法政大学経営学部専任講師)

[連載]フィンテック革命とイノベーション
[第1回]AI革命で進化するフィンテック
野間 幹晴/藤田 勉
(一橋大学大学院国際企業戦略研究科准教授/一橋大学大学院国際企業戦略研究科客員教授)

[連載]ビジネスモデルを創造する発想法
[第5回]美しい「経験価値」を生み出す
井上 達彦(早稲田大学商学学術院教授)


[連載]クリエイティビティの経営学
[第4回]クリエイティビティを育む職場風土とは
稲水 伸行(東京大学大学院経済学研究科准教授)


[ビジネス・ケース]
アイロボット――ロボット掃除機「ルンバ」の革新技術
間野 茂/延岡 健太郎 
(一橋大学イノベーションマネジメント・政策プログラム/一橋大学イノベーション研究センター長・教授)
アイロボットは1990年、マサチューセッツ工科大学の3人によって設立された、ロボット技術やAI技術の商品化における世界のパイオニアである。同社は革新的なロボット技術を開発し、当初は軍事用に使われていた技術を応用して、2002年にロボット掃除機「ルンバ」を発売する。これにより同社はロボット掃除機という新しいカテゴリーを創出し、現在でも、世界で60%以上のシェアを誇っている。これは縮小しつつある生活家電のなかでは稀有な成功事例である。本ケースでは、アイロボットの創業からのソフトウェアとハードウェア両面の技術開発とマーケティングのストーリーを競合企業の動きと対比しながらたどることで、成功の源泉を探るものである。これは革新的な技術を持ちながら、国際競争力を発揮できない日本の製造業に多くの示唆を与えるだろう。

カルビー――経営改革のための働き方改革
浅井 俊克/木村 めぐみ 
(一橋大学イノベーションマネジメント・政策プログラム修了生/一橋大学イノベーション研究センター特任講師)
1949年設立のカルビーは、スナック菓子業界のトップメーカーである。同社は2010年に入り、食品産業のグローバルスタンダードとなるべく、継続的成長と高収益体質の実現をめざして経営改革を開始し、成果を上げてきている。この立役者が外部から招聘された会長の松本晃である。そこで着手されたのが、コスト削減とイノベーション、組織設計であり、その源泉となる働き方の改革である。長く「温かくて甘い会社」であったカルビーが、どのように「厳しくて温かい会社」に進化していくのか。本ケースは、同社の経営改革の全貌をたどるものである。とりわけ、女性活躍やダイバーシティの推進でも世間から注目されている、成果を出すための仕組みづくりや環境づくりを中心に描いている。

[マネジメント・フォーラム]
インタビュアー/米倉 誠一郎
「医療費を適正化する」ビジネスでプラットフォーマーをめざす
谷田 千里 (株式会社タニタ 代表取締役社長)

[私のこの一冊]
■キリギリスにならないための投資術――バートン・マルキール『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』
 玉田 俊平太 (関西学院大学大学院経営戦略研究科教授)

■ライク・ア・ローリング・ストーン――くるり・宇野維正『くるりのこと』
 原 泰史(政策研究大学院大学科学技術イノベーション政策研究センター専門職)


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2017年8月31日木曜日

【イノベーションフォーラム】2017.12.6 Ravi Madhavan

イノベーションフォーラムのお知らせ 2017年12月6日

論題:
"TBA"

講演者 :
Ravi Madhavan
(Professor, The Joseph M. Katz Graduate School of Business, University of Pittsburgh)

言語:英語

日時:
2017年12月6日(水) 12:40~14:10

開催場所:
一橋大学イノベーション研究センター2階・センター長室 

幹事:
清水 洋(イノベーション研究センター)

2017年8月22日火曜日

研究者プロフィール 和泉 章

和泉 章 (イズミ アキラ) 教授
産業技術政策
1963年生

E-mail: izumi☆iir.hit-u.ac.jp (☆を@に変えてください)
Phone: 042-580-8437
Fax: 042-580-8410

【履歴】    
1987年  東京工業大学工学部電子物理工学科卒業
1989年  東京工業大学大学院理工学研究科電子物理工学専攻修士課程修了
1989年  通商産業省入省
1999年  米国タフツ大学フレッチャースクール法律外交修士課程修了
2003年  ドイツ証券会社東京支店株式調査部(~2005年)
2004年  東北大学大学院工学研究科技術社会システム専攻博士課程修了
                     (博士(工学)取得)
2010年  独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
                 新エネルギー部長(~2012年)、
                 電子・材料・ナノテクノロジー部長(~2013年)
2013年  経済産業省産業技術環局認証課長 兼 管理システム標準化推進室長
2014年  経済産業省産業技術環境局国際電気標準課長
2015年  独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)企画管理部長
2017年~ 一橋大学イノベーション研究センター教授


【最近取り組んでいるテーマ】
技術開発マネジメント
標準化と認証(適合性評価)
技術と安全


【論文一覧】   リンクはこちら 

2017年8月10日木曜日

IIRサマースクール2017-プログラム



■開催日程:2017年8月23日(水)~24日(木)

■場所:一橋大学 佐野書院(東京都国立市中2-17-35)

プログラム(2017/8/10現在) PDFはこちらからダウンロードできます
   
August 23        Language: English
•Kick Off: 9:15-9:25: Nobeoka

Morning Session: (Chair: Nakajima)
•9:25-10:15: Igami“Mergers, Innovation, and Entry-Exit Dynamics: Consolidation of the Hard Disk Drive Industry, 1996-2016” (with Kosuke Uetake)

•Short Break: 10:15-10:30

•10:30-11:10: Higuchi “Rethinking Functions of Organizational Hierarchies: From a Case Study of Flat Organization”

•11:10-12:00: Climaco“Implications of Intellectual Capital for Innovation Success and Failure in the Biotechnology Industry”

Lunch: 12:00-13:00

Guest Speaker: (Chair: Aoshima)
•13:00-14:00: Guest Speaker, Nonaka “Cultivating Knowledge Maneuverability”

Afternoon Session 1: (Chair: Karube)
•14:10-15:00: Bharadwaj “Myths versus Reality of SEP Licensing: Perspectives from India“
•15:00-15:50: Edman “The Impact of a Foreign Identity on Host Country Product Market Entry”

•Coffee Break: 15:50-16:15

Afternoon Session 2: (Chair: Malen)
•16:15-17:05: Haxhi “The Interplay of CPA, CSR & CG on CFP: A Configurational Approach”
•17:05-17:55: Nirei “Creative Destruction in Organizational Capital: The Case of Sharing Economy in Japan and the U.S.” (with Li and Yamana)
•Party:18:00-19:30


8月24日Language: English and Japanese

Morning Session 1:(Chair: Kang)
•9:00-9:50: Wan “Sanctuary Cities?” (with Kaz Miyagawa)
•9:50-10:40: Kimura “Art and Humanities for Innovation? Creative Britain & Digital Britain for another Age of Englishtenment  and the Lunar Society”

午前セッション2:(司会:谷口)
•10:50-11:30: 井口「経営者の宗教的価値観と企業の環境行動」
                      (CEO's Religious Beliefs and SMEs' Enviromental Behaviors)
•11:30-12:20: 佐々木「Myriad事件最高裁判決が遺伝子の特許権の価値に及ぼした影響の一考察」

•ランチ:12:20-13:20

午後セッション1:(司会:江藤)
•13:20-14:00:浅井「組織マネジメントのパラダイムシフトーカルビー株式会社における経営革新の事例研究ー」
•14:00-14:40:中見「日本の価値共創型小売企業におけるイノベーションプロセスに関する分析枠組みに関する一考察」
•14:40-15:30:五十川「民間部門のイノベーション活動における相互依存関係と波及効果」

•コーヒーブレーク: 15:30-15:55

午後セッション2: (司会:キム)
•15:55-16:20:門脇「特許市場における多重独占効果の推定ー3Dプリンター市場を例に」
•16:20-16:45:網中「学術研究に特化したクラウドファンディングにおけるリワードの効果に関する分析」
•16:45-17:10:寺本「トップマネジメントチームにおける階層数の推移」
•17:10-17:35:水野「新規参入を契機とする既存企業間の競争関係の変動-眼鏡小売業界を事例としてー」

閉会:17:35-17:55延岡

軽部教授が「夢ナビライブ2017」で、高校生・受験生を対象に講義を行いました。

7月22日に、軽部教授が「夢ナビライブ2017」の東京会場で、高校生・受験生を対象に講義ライブを行いました。
テーマは「強い会社と弱い会社:違いはどこにあるか」で、企業の競争力に焦点を当て、身近な事例を用いながら、強い会社と弱い会社の違いをかみ砕いて講義しました。



2017年8月7日月曜日

【お知らせ】夏季休業のお知らせ

夏季一斉休業について(お知らせ)
下記のとおり一橋大学では一斉休業を実施することとなりました。

この期間は通常業務を行いませんので、ご理解とご協力のほど、よろしくお
願いいたします。

実施期間 平成29年8月14日(月)~ 平成29年8月16日(水)

2017年8月2日水曜日

【お知らせ】客員准教授が着任いたしました


以下の教員が新たに着任いたしました。

Ashish BHARADWAJ(アシシュ バラドワジ) 客員准教授
(2017.7.31-2017.11.30)

 詳細はこちら

2017年8月1日火曜日

【お知らせ】新任教員が着任いたしました

以下の教員が新たに着任いたしました。
2017年7月15日付
  和泉 章 教授
     専門:産業技術政策    
         プロフィールはこちら

2017年7月31日月曜日

研究者プロフィール Ashish BHARADWAJ

Ashish BHARADWAJ(アシシュ バラドワジ) 客員准教授

一橋大学イノベーション研究センター 客員准教授(2017.7.31-2017.11.30)
Assistant Professor, Jindal Global Law School, O.P. Jindal Global University

【最近取り組んでいるテーマ】
・Licensing of standard-essential patents: Recent legal disputes & policy challenges in India

2017年7月24日月曜日

米倉特任教授の『イノベーターたちの日本史』の書評が日本経済新聞に掲載されました


米倉特任教授の『イノベーターたちの日本史』の書評が
日本経済新聞などに掲載されました。

☆『日本経済新聞』 2017年7月22日 朝刊29面
 評:寺西 重郎氏(一橋大学名誉教授)
  

☆『読売新聞』2017年6月4日 朝刊12面
 評:柳川 範之氏(東京大学教授)


「イノベーターたちの日本史」の紹介はこちら

また、以下の新聞・週刊誌等にも書評が掲載されました。

☆『日本経済新聞』 2017年6月8日(夕刊)14面
 目利きが選ぶ3冊  中沢孝夫氏(福山大学教授)
 

☆『週刊東洋経済』2017年6月17日号

☆『週刊現代』 2017年6月10日号 116-117頁
 著者インタビュー


☆『週刊ダイヤモンド』2017年6月17日号 104頁
目利きのお気に入り
宮野源太郎氏(丸善・ジュンク堂書店)

☆『産経新聞』 2017年6月18日 8面

☆HP「Sankei Biz」 2017年7月1日
【著者は語る】米倉誠一郎氏「イノベーターたちの日本史」

☆『週刊エコノミスト』 2017年8月15・22日合併号(P60-61)
 評:楠木 建氏(一橋大学大学院教授)
   「身分の有償撤廃」で近代化―明治日本人の創造的対応




2017年7月10日月曜日

【お知らせ】Miami Todayに掲載されました



 
 軽部大教授が下記の米国訪問の際に受けた取材の記事が、“Visiting Japanese Fulbright alumni talk of common issues”として、59日付のMiami Today(マイアミ・トゥデイ紙)に掲載されました。

http://www.miamitodaynews.com/2017/05/09/visiting-japanese-fulbright-alumni-talk-common-issues/

 政府の“Walk in U.S., Talk on Japan”(「歩こうアメリカ、語ろうニッポン」)プログラムは、日本の魅力や元気な今の日本の姿を民間交流によってアメリカ全土に広める目的で、2014年にスタートしました。20173月、同プログラムの一環として、ブルブライト客員研究員(フルブライト奨学金の給付を受け、米国の大学に滞在して研究を行う)の経歴をもつ4名の研究者が、テキサス州およびフロリダ州を訪問し、講演等を行いました。

2017年6月30日金曜日

【おしらせ】メンテナンスに伴うサーバーの一時停止について


2017年7月6日 13:00現在 正常に作動しています。
ご協力ありがとうございました。

IIRのHPを運用しているサーバーがメインテナンスに伴い
下記の日程にて一時停止することがございます。

そのため当HPへアクセス出来ないことがあります。
ご不便をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

期日:2017年07月06日(木) 10:00-15:00
(停止時間等は、いまのところ不明確です)

*ブログURLへの直接アクセスは可能です。

2017年6月21日水曜日

【お知らせ】第33回「組織学会高宮賞(著書部門)」を受賞



清水洋教授が、第33回「組織学会高宮賞(著書部門)」を受賞しました。
おめでとうございます。

受賞の著書は『ジェネラル・パーパス・テクノロジーのイノベーション』(有斐閣/2016年3月刊行)です。

「組織学会高宮賞」は、若手研究者による組織科学研究を奨励するために、1985年に創設されました。第33回組織学会高宮賞は、2015年9月1日から2016年8月末日の間に刊行された組織学会会員の著作の中から、組織科学研究の奨励に資するものとして『ジェネラル・パーパス・テクノロジーのイノベーション』が選定されました。 

「組織学会高宮賞」のHPはこちらです。
「第33回 組織学会高宮賞受賞者決定のお知らせ」







2017年6月14日水曜日

【お知らせ】第12回一橋ビジネスレビュー・スタディセッション


ノーベル賞と基礎研究

第12回となる本誌の読者向け勉強会「一橋ビジネスレビュー・スタディセッション」では、本誌2017年夏号の特集「ノーベル賞と基礎研究」の総括として、「マネジメント・フォーラム」に登場された野依良治氏(ノーベル化学賞受賞、前・理化学研究所理事長)と、特集論文の執筆陣をお招きし、これからの日本の科学技術によるイノベーション力再生への課題を考えていきます。


開催日時:
2017年 7月 13日(木)18:30~20:30(受付開始18:00~)
*有料のイベントです。

会場:
一橋大学 一橋講堂 中会議場
東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター2階

※東京メトロ半蔵門線、都営三田線、都営新宿線「神保町駅」A8・A9出口…徒歩4分
※東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口…徒歩4分
(場所:http://www.hit-u.ac.jp/hall/file/menu-016/file_01.pdf


お申込みに関する注意事項:
※般および学生の方にはお申込後、『一橋ビジネスレビュー』2017年夏号をお送りいたします。
※会場には必ず『一橋ビジネスレビュー』2017年夏号を持参してください。

※参加定員
100名

18:00~    受付・開場

18:30~18:35 オープニング(5分間)

18:35~19:05 基調講演(30分間)
  「『科学技術は国家なり』~日本の国力の再生に向けて」
   野依 良治 氏(科学技術振興機構 研究開発戦略センター長)

19:05~19:25 特別対談(20分間)
   野依 良治 氏(科学技術振興機構 研究開発戦略センター長)
   米倉 誠一郎 (一橋ビジネスレビュー 編集委員長
            一橋大学 イノベーション研究センター 特任教授)
19:25~20:30 ディスカッション(65分間) 
    「イノベーションに科学技術は貢献しうるか?」
【モデレーター】
      赤池 伸一 氏 (文部科学省 科学技術・学術政策研究所
                           科学技術予測センター長)
【パネリスト】
   小泉 周 氏 (自然科学研究機構 研究力強化推進本部 特任教授)
   調 麻佐志 氏 (東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院 教授)
   原 泰史 氏(政策研究大学院大学
           科学技術イノベーション政策研究センター 専門職)   
   牧 兼充 氏 (政策研究大学院大学 助教授)

  
その他詳細は下記のサイトをご覧ください。

▼プログラム詳細
http://www.b-forum.net/event/jp772jgac/detail.html


お問い合わせ先:
ビジネス・フォーラム事務局(本スタディ・セッション企画運営担当) 03-3518-6531

2017年6月13日火曜日

【一橋ビジネスレビュー】 2017年度 Vol.65-No.1

2017年度<VOL.65 NO.1> 特集:ノーベル賞と基礎研究―イノベーションの科学的源泉に迫る







12・3・6・9月(年4回)刊編集
一橋大学イノベーション研究センター
発行 東洋経済新報社



特集:
2016年、大隅良典氏がノーベル賞生理学・医学賞を受賞した。日本出身のノーベル賞受賞者は3年連続で誕生し、日本の科学水準に対する称賛の声が上がっている。その一方、ノーベル賞は20~30年前の研究成果を今になって評価しているにすぎず、今日の大学・研究機関・企業を取り巻く状況から将来の科学技術の先行きを憂う声もある。「世の中の役に立たない」とも言われながら、科学に対するファンダメンタルな問いを明らかにしようとする基礎研究はなぜ必要なのか。ノーベル賞受賞者の分析やインタビュー、政策的背景、基礎研究の状況やその効果に関する解析から、ノーベル賞を切り口に基礎研究の意義を多面的に明らかにする。

特集論文Ⅰ 日本の政策的な文脈から見るノーベル賞
赤池 伸一/原 泰史
(文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術予測センター長/
政策研究大学院大学科学技術イノベーション政策研究センター専門職)
2001年、政府は国の科学技術イノベーション政策の指針たる科学技術基本計画に「ノーベル賞受賞者を50年で30人生み出す」とする目標を示した。このことは、国内外に賛否両論をもたらした。なぜ、日本の政策担当者たちはこのような「数値目標」を設定したのか。本論文では、当時の政府関係者、ノーベル賞関係者に対するヒアリング調査に基づき、日本の科学技術イノベーション政策にノーベル賞が果たしてきた役割について示す。また、ノーベル賞の授賞選考過程と運営体制、ノーベル賞受賞者の出身国の推移、日本人ノーベル賞受賞者のキャリアに関する分析などから、政策的課題を考察する。

特集論文Ⅱ ノーベル賞受賞者の特性分析から見える革新的研究の特徴
原 泰史/壁谷 如洋/小泉 周
 (政策研究大学院大学科学技術イノベーション政策研究センター専門職/
自然科学研究機構事務局/自然科学研究機構 研究力強化推進本部 特任教授)
ノーベル賞が意味するのは科学者の力か、あるいは国家の科学技術の優越性か。本論文では、基礎研究を評価し、その社会的な影響を把握するための手段としてのノーベル賞に着目する。なぜ近年、日本出身のノーベル賞受賞者は増加したのか。彼らにはどのような共通点があるのか。受賞者の増加には、どのような背景があるのか。これらの疑問に対し、ノーベル賞が授与された研究成果および、研究成果を生み出した科学者、特に、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典教授の業績について精査することで、優れた科学的発見がどのようにして生み出され、どのように波及したのかを明らかにする。

特集論文Ⅲ スター・サイエンティストが拓く日本のイノベーション
齋藤 裕美/牧 兼充
(千葉大学大学院社会科学研究院准教授/政策研究大学院大学助教授)
本論文では、基礎研究の担い手であるサイエンティスト、特に「スター・サイエンティスト」に着目し、学術論文の生産のみならず、彼らが産業界で果たす役割やインパクトについて、先行研究を通じて考察する。特に、スター・サイエンティストと企業が何らかの形でかかわると、それぞれ研究業績および企業業績が上がるという「サイエンスと商業化における好循環」の関係が示唆される。また、先行研究を踏まえつつ、科学技術基本法以前の日本の産学連携についての新しい視点を提示するとともに、その背景に何があったかを日本のナショナル・イノベーション・システムの特徴を踏まえて考察する。結びに、直近の日本のスター・サイエンティストの現状について試論的な分析を行いつつ、スター・サイエンティスト研究の今後の課題について展望する。

特集論文Ⅳ 大学の研究力をどのように測るか?
小泉 周/調 麻佐志
(自然科学研究機構 研究力強化推進本部 特任教授/
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授)
世界大学ランキングのような大学の順位づけが注目されている。しかし、それぞれに異なる使命と成果が求められる大学という組織を一律に評価し序列化するという発想そのものに無理がある。本論文では、学術研究にのみ焦点を絞り、大学の特徴を、研究分野ごとに検討する手法を提案する。特に、従来の研究成果を「量」(論文数など)と「質」(被引用回数トップ1%論文割合など)の観点で見るだけでなく、「厚み」という新概念を導入して評価することを提案したい。これを大学の研究分野別に当てはめて検討することによって、大学の強みを多角的に把握することができる。この手法を用いると、これまでの大学の順位づけでは見えなかった、分野ごとに特徴を持つ大学の姿が見えてくる。

特集論文Ⅴ 基礎研究重視へと変化する韓国――科学技術イノベーション政策の現状分析
チャ・ドゥウォン(韓国科学技術企画評価院 研究委員)
従来、韓国では基礎研究が軽視されがちであった。しかし、こうした傾向は1990年代以降に変化しつつある。本論文では、韓国政府の科学技術に関する総合計画である「基礎研究振興総合計画」にも携わった筆者が、同国の基礎研究の現状、政府および民間の研究開発支援の現況等を紹介した上で、優秀な基礎研究者の養成、基礎研究投資のあり方について論じる。論文の本数や被引用回数などの「数値目標」に基づく政策の是非、研究開発における過度な「選択と集中」の反作用など、韓国の基礎研究のあり方は日本にとっても参考とすべき点が多々あるだろう。

特集論文Ⅵ 5つの「なぜ?」でわかるノーベル経済学賞
安田洋祐(大阪大学大学院経済学研究科准教授)
ノーベル経済学賞は他の分野とかなり毛色の異なるノーベル賞である。本論文では、「経済学賞って本当にノーベル賞?」「受賞者はお年寄りばかり?」「受賞者はアメリカ人ばかり?」「経済学賞は権威に弱い?」「日本人は受賞できる?」という5つの疑問に答えながら、経済学賞の特徴をさまざまな角度から紹介する。また、ノーベル賞の選定に欠かせないであろう、新規性・無謬性・有用性という3つの基準が、どのように経済学賞の特徴に影響を与えているのかを分析する。さらに、筆者の大学院時代の恩師であるエリック・マスキンをはじめ、何人かの受賞者の業績についてはやや専門的な解説を加えた。期待の高まる日本人の初受賞に関しては、具体的な候補を挙げつつ近い将来の実現を予想する。

[経営を読み解くキーワード]
パッケージ
石井 裕明 (成蹊大学経済学部准教授)

[連載]ビジネスモデルを創造する発想法
[第4回]ビジネスの「当たり前」を疑う
井上 達彦(早稲田大学商学学術院教授)

連載]クリエイティビティの経営学
[第3回]クリエイティブ人材のマネジメントと落とし穴
稲水 伸行(東京大学大学院経済学研究科准教授)

[ビジネス・ケース]
こころみ学園/ココ・ファーム・ワイナリー――人が「働くこと」の意味を問い直す─知的障害者支援施設の挑戦
露木 恵美子/前田 雅晴 
(中央大学大学院戦略経営研究科教授/中央大学大学院戦略経営研究科修了生)
こころみ学園は、1969年に川田昇と数人の有志により設立された指定障害者支援施設であり、そこでは100人あまりの知的障害者が共同生活を営む。学園のもう1つの顔は、九州・沖縄サミットで供されたこともある上質なワインを生産するココ・ファーム・ワイナリーである。学園の前には勾配38度の急傾斜地にブドウ畑が広がり、そこで園生が手塩にかけて育てたブドウはすべてワインに加工される。こころみ学園の取り組みは、障害者雇用、農福連携、六次産業化といった言葉では語り尽くせない深さを持つ。本ケースでは、こころみ学園が現在の姿に至るまでの軌跡を振り返ることで、現代において、人が「働くこと」の意味を再考する。

土湯温泉――再生可能エネルギーを活用した地域復興
青島 矢一/山﨑 邦利 
(一橋大学イノベーション研究センター教授/一橋大学大学院商学研究科博士後期課程)
「日本一の清流」として知られる荒川水系に位置する福島県福島市の土湯温泉は、2011年の東日本大震災による建物倒壊や風評被害を受け、温泉町として存続の危機に直面した。この危機に対応すべく、地元の有志たちがすぐさま結集し、再生可能エネルギーを軸とした、地域復興とまちづくりの計画を策定した。その中心にあったのが、豊富な温泉熱資源と水資源を活用し、地熱バイナリー発電と小水力発電事業を行い、固定価格買取制度を活用して得た売電収入を地域復興とまちづくりに還元するというシナリオであった。発電事業は、現在ほぼ計画どおりの収益を生んでおり、地域には若い人材や観光客が戻りつつある。再生可能エネルギーを活用した温泉町の復興としては希有な成功例といえる。本ケースでは、町全体の発展を願う人々が主体的に協力し合い、さまざまな困難を乗り越えて、計画を成功に導いてきた過程を描く。

[マネジメント・フォーラム]
インタビュアー/米倉 誠一郎・赤池伸一・原 泰史
志ある若者を魅きつける「知の共創エコシステム」の創生を
野依 良治 (科学技術振興機構 研究開発戦略センター長)


[私のこの一冊]
■研究と教育、両立の果実――内田樹『私家版・ユダヤ文化論』
 神吉 直人 (追手門学院大学経営学部准教授)

■理論に支えられた経済小説集――大薗治夫『小説集 カレンシー・レボリューション』
 大薗 恵美 (一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授)

[投稿論文]
顧客との取引関係とサプライヤーの成果――日本の自動車部品産業の事例  
近能 善範(法政大学経営学部教授)

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2017年5月29日月曜日

【設立20年をむかえて】


イノベーション研究センター(イノ研, IIR)が設立されて20年。今や、「イノベーション」は市民権を得て、企業や政府の将来戦略を語る上では欠かせないキーワードとなりました。しかし20年前はイノベーションという言葉の意味さえ十分に理解されていませんでした。日本では、イノベーションを技術革新と訳すことが多く、技術系の世界の話であると思われていました。「社会科学でなぜイノベーションなのか」、「技術革新ではだめなのか」、「なぜカタカナを使うのか」等々、センターの立ち上げに際しては様々な質問を受けたことを記憶しています。

イノベーションとは、過去からの連続線上にはない革新のことを指しますが、それは技術革新に限らず、組織や制度など様々な革新を含む概念です。また、イノベーションは単なる発明ではなく、革新的アイデアを具体化し、社会に価値をもたらしてはじめて実現するもので、その過程には多くの人々や組織が関与します。

それゆえ、社会科学の大学である一橋大学にイノ研が設立されたことは必然ともいえるのですが、20年前には、それが広くは理解されず、その設立自体が、困難をともなうイノベーションであったように思います。それが今ではあらゆる局面でイノベーションの重要性が叫ばれるようになり(少々安易に叫ばれることもありますが)、われわれがその先駆的な役割の一端を担うことができたことには多少の自負とともに喜びを感じます。

イノ研自体は20周年となりますが、その前身である一橋大学産業経営研究所(産研)と東京商科大学産業能率研究所の時代を含めると、70年以上の歴史があります。産研の時代から、われわれの研究所は現実と真摯に向き合う実証的な学問を指向してきました。その1つが、80年代に野中先生を中心に行われた日本の製造企業の競争力研究でした。低賃金と安い通貨を背景に安価で高品質の製品を製造する能力に注目した従来の研究に対して、新製品やイノベーションを次々生み出す組織力に日本企業の強さの源泉を見いだした研究が世界に発信されました。それは90年代に入り知識創造理論としての発展を遂げます。また80年代には、情報技術や組織のネットワーク化の流れをいち早く捉えた今井先生の先駆的な研究も発表されました。

これらに代表されるような、現実社会の先進的な動きを捉えた研究の蓄積が、その後、イノベーションというキーワードに収斂し、イノ研の設立に至ったのだと理解しています。

今思えば、イノ研の設立は社会の要求に対する自然な回答であり、日本においては一定の役割を果たしてきたとは思います。しかし、この20年間の日本経済の低迷ぶりを真摯に受け止めるならば、われわれの貢献が必ずしも十分ではなかったことは認めざるをえません。この20年間、電子技術や情報通信技術の急発展によって社会は大きく変化しました。その変化を、実務家のみならず、われわれ研究者も十分に捉えきれなかったのかもしれません。

その反省はもちろん必要ですが、立ち止まっている暇はありません。目の前で進みつつある次世代イノベーションの本質を理解し、それを前進させるための方策を探求することに、着手しなければなりません。そのためには、研究にも新たな視点からのアプローチが必要になるでしょう。専任教員の中で20年前の設立メンバーは私一人になりました。イノ研は若い研究者を中心とした新しい体制に移行し、イノベーティブな研究を生み出す好環境が生まれつつあります。

20年前にイノ研の設立という形で結実したイノベーションを引き継ぎ、次の20年に向けた新たな研究イノベーションを実現することが、今のわれわれの使命だと考えています。

期待してください。

2017年5月28日
一橋大学イノベーション研究センター
青島矢一

【イノベーションフォーラム】2017.6.8 余江

イノベーションフォーラムのお知らせ 2017年6月8日

論題: 
"China's Information Infrastructure and Innovation Efforts under the Globalization"

講演者: 
余江(中国科学院, 教授)

日時:
2017年6月8日(木) 14:10~14:50

開催場所:
一橋大学第二研究館 6階601室

幹事:
カン ビョンウ(イノベーション研究センター)

2017年5月19日金曜日

【イノベーションフォーラム】2017.7.26加藤雅俊

イノベーションフォーラムのお知らせ 2017年7月26日

論題: 
"Family Employees and Innovation Behavior of Start-ups: A Family Embeddedness Perspective of Entrepreneurship (with Haibo Zhou)"

講演者: 
加藤雅俊 (関西学院大学経済学部, 准教授)

日時:
2017年7月26日(水) 12:15~13:40
 (昼食持ち込み可)

開催場所:
一橋大学第二研究館 6階601室

幹事:
清水 洋(イノベーション研究センター)

2017年5月11日木曜日

フォーラム 2017年度

これまでのフォーラム一覧 2017年度

イノベーション研究に関する研究会を、他大学の研究者、企業人、官界人らを交えて、月1回のペースで行なっています。

2017.12.6
Ravi Madhavan
(Professor, The Joseph M. Katz Graduate School of Business, University of Pittsburgh)
””

2017.7.26
加藤雅俊 (関西学院大学経済学部, 准教授)
"Family Employees and Innovation Behavior of Start-ups: A Family Embeddedness Perspective of Entrepreneurship (with Haibo Zhou)"

2017.6.8
余江(中国科学院, 教授)
"China's Information Infrastructure and Innovation Efforts under the Globalization"

2017.5.31
Jean-Baptiste Marc Litrico
(Associate Professor, Smith School of Business, Queen's University/
Visiting Associate Professor, IIR, Hitotsubashi University)
"Industry Ethos and Corporate Response to Institutional Pressures: Naturalizing Sustainability in Aviation"



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【イノベーションフォーラム】2017.5.31 Jean-Baptiste Marc Litrico

イノベーションフォーラムのお知らせ 2017年5月31日

論題: 
"Industry Ethos and Corporate Response to Institutional Pressures: Naturalizing Sustainability in Aviation(仮)"

講演者 :
Jean-Baptiste Marc Litrico
(Associate Professor, Smith School of Business, Queen's University/
Visiting Associate Professor, IIR, Hitotsubashi University)

言語:英語

日時:
2017年5月31日(水) 12:40~14:30

開催場所:
一橋大学第二研究館 6階601室

幹事:
軽部 大(イノベーション研究センター)

2017年5月9日火曜日

【おしらせ】IIRサマースクール2017

一橋大学イノベーション研究センターでは、8月23日・24日の二日間にわたり、IIRサマースクール2017を開催いたします。
当サマースクールは盛会のうちに終了しました。
御参加下さいました皆様、ありがとうございました。

2017年のプログラムは下記の通りです。
(IIRサマースクール2017-プログラム
 http://hitotsubashiiir.blogspot.jp/2017/08/iir2017.html

イノベーションが大きな注目を集めるいま、国内外で研究の裾野は大きく広がっています。IIRサマースクールは、研究者のネットワーキングと最新の研究発表の場、若手研究者へのサポートを通じて、イノベーション研究をさらに促進することを目的としています。

■日時:2017年8月23日(水)・24日(木)

■場所:一橋大学佐野書院(東京都国立市中2-17-35)

■参加対象者:大学院でイノベーション研究を考えている学部生(3・4年生)・大学院生(修士・博士)・アーリーキャリアの研究者・シニアの研究者(ただしYoung at Heart!)

以下の通り、募集いたします。ご応募をお待ちしております。

1)イノベーションに関する理論あるいは実証研究の発表者
締切日:2017年7月5日(水)

応募方法:
A4で2枚程度に、(1)ご氏名、(2)ご所属、(3)職位または学年、(4)発表タイトル、(5)概要、(6)日本語セッションと英語セッションのいずれを希望されるかをまとめていただき、Eメールにて下記宛てにご提出ください。

送り先:一橋大学イノベーション研究センター研究支援室
(担当:小貫 onuki★iir.hit-u.ac.jp、★を@に変えて送信して下さい)

※審査結果は、7月12日までにお知らせいたします。
※研究発表をされる方には宿泊費と交通費を支給します(ただし、自宅から通える場合を除く)。
※優れた研究発表には『一橋ビジネスレビュー』での発表にむけてエディターがコミットします。

2)オーディエンスとしての参加

参加受付けを締め切りました。






IIRサマースクール2017 オーディエンス申込み

オーディエンスのお申し込みはこちらのフォームからお願いいたします。

現在の研究テーマの日本語・英語でのご記入が必須となっております。
ご準備の上、ご記入ください。

携帯等はこちらから入力下さい

*(一橋大学の夏季休業期間は8月11日~16日となっております。
この期間はお申込み受付のメールがお送りできませんのでご了承ください)


2017年5月1日月曜日

研究者プロフィール 谷口 諒

谷口 諒(タニグチ リョウ) 特任助教
専門:組織論
生まれ年:1989年
E-mail:taniguchi☆iir.hit-u.ac.jp (☆を@に変えてください)
Phone:042-580-8434
Fax: 042-580-8410

【履歴】
2012年 一橋大学商学部卒業
2014年 一橋大学大学院商学研究科修士課程修了 修士(商学)
2017年 一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了 博士(商学)
2017年~ 一橋大学イノベーション研究センター 特任助教

【最近取り組んでいるテーマ】
組織横断型プロジェクトの成立と暴走
技術ブームの誕生と終焉



【論文一覧】   リンクはこちら

研究者プロフィール 金成美(キム ソンミ)

金成美(キム ソンミ) 特任助教

専門:経営史

E-mail: seongmi.kim☆iir.hit-u.ac.jp (☆を@に変えてください)
Phone: 042-580-8411
Fax: 042-580-8410

【履歴】
2009     忠北大学国際経営学部卒業(韓国)
2013     一橋大学商学研究科博士前期課程修了 修士(商学)
2017     一橋大学商学研究科博士後期課程修了 博士(商学)
2017~   一橋大学商学研究科 特任助教
             一橋大学イノベーション研究センター 特任助教

【最近取り組んでいるテーマ】
日韓鉄鋼産業
破壊的イノベーションと漸進的イノベーション
技術の社会的構成
経営史


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研究者プロフィール 朝野 賢司

朝野 賢司(アサノ ケンジ) 特任講師
専門:再生可能エネルギー政策分析、環境経済学
1974年生

E-mail: asano☆iir.hit-u.ac.jp (☆を@に変えてください)
Phone: 042-580-8411
Fax: 042-580-8410

【履歴】
2006年3月 京都大学大学院地球環境学舎「地球環境学」博士号取得
2006年4月 (独)産業技術総合研究所バイオマス研究センター特別研究員
2007年7月~現在 (一財)電力中央研究所社会経済研究所 入所
2015年4月~現在 一橋大学イノベーション研究センター 特任講師

【最近取り組んでいるテーマ】
エビデンスに基づく政策形成・制度設計過程の分析
特に再生可能エネルギー政策の評価と分析


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2017年4月28日金曜日

【お知らせ】米倉先生の著書「イノベーターたちの日本史―近代日本の創造的対応」が発売されました

米倉誠一郎先生の著書が4月28日、東洋経済新報社より出版されました。

2017年04月28日発売
サイズ:四六判 上製 328頁
定価 2,160円(税込)
ISBN:9784492371206
旧ISBN:4492371206

彼らはどのように現状を破壊し、未来を創り出していったのか? アヘン戦争から太平洋戦争にまでのイノベーターたちの挑戦の歴史。

*東洋経済新報社のサイトはこちらです。
https://store.toyokeizai.net/books/9784492371206/

*読売新聞にとりあげられた書評(2017年6月4日 朝刊12面)の記事はこちらです。
http://hitotsubashiiir.blogspot.jp/2017/06/blog-post.html



■著者コメント
本書は、近代日本が開国近代化という荒波にいかに対応したかを描いたものです。
 最近では「日本人は創造的(クリエイティブ)でない」という議論を、外国人はともかく、日本人までがしているので、本当にそうなのかと問いかけました。ただし、日本人だけが「民族的に特別に創造的である」などという主張ではありません。日本人も、アメリカ人、イタリア人、中国人、韓国人、バングラデシュ人など世界中の人たちと同じように創造的でありイノベーティブな可能性をもった国民であるという主張です。もちろん、日本人全員がそうであるという主張でもありません。そのうちの中でも、自らの可能性に気づき、時代の波に創造的に対応し、新しい価値を付加することのできた近代の日本人の姿を描くことが本書の目的だったのです。
 「創造的対応」という言葉は、経済学者ヨゼフ・A・シュムペーターが一九四七年に書いた「The Creative Response in Economic History」という小論文で用いられた概念です。彼はこの小論文を、

経済史家と経済理論家は、もし彼らがそう望むなら、きわめて興味深くしかも社会的に価値のある旅を一緒に始めることができる。それは、これまで悲しいほどに無視されてきた「経済変化」という分野を探求踏査する旅である

と書き出しています。そして彼は続けます、「経済理論においてこれまで正当な評価を得ていない分野は、状況変化に対する対応の仕方には違いがあるという考察だ」と。 その違いとは、変化にただ「順応(an adaptive response)」することと、きわめて「創造的に対応(a creative response)」することとの違いなのです。その意味で、近代日本の対応は驚くほど創造的でした。


研究者プロフィール 吉岡(小林)徹

吉岡(小林)徹 特任講師

専門:知的財産マネジメント、研究マネジメント
E-mail: t-koba☆tmi.t.u-tokyo.ac.jp /
            t-koba☆iir.hit-u.ac.jp (☆を@に変えてください)
Phone: 042-580-8411
Fax: 042-580-8410

Webサイト:http://researchmap.jp/tohru-yk-ipr

【履歴】
2005年         大阪大学法学部法学科卒業
2007年         大阪大学大学院法学研究科 法学・政治学専攻 博士前期課程修了
                      修士(法学・政治学)
2007-2012年 株式会社三菱総合研究所 研究員
2009-2012年 東京大学政策ビジョン研究センター 特任研究員(非常勤)
2013-2014年 東京大学政策ビジョン研究センター 研究補佐員(非常勤)
2014年          日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2015年          東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻 博士課程修了 
                        博士(工学)
2015-2016年 一橋大学イノベーション研究センター 特任講師(非常勤)
2015-2016年 東京大学公共政策大学院 特任講師(非常勤)
2016年-   東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻 特任助教
2017年-        一橋大学イノベーション研究センター 特任講師(非常勤)

【最近取り組んでいるテーマ】
技術開発とインダストリアル・デザイン開発の交錯領域で生じるイノベーション
大学・公的研究機関や研究開発コンソーシアムにおける研究マネジメント
意匠登録データ、グッドデザイン賞受賞データを用いたとインダストリアル・デザイン開発マネジメントの分析

【論文一覧】   リンクはこちら
 http://researchmap.jp/tohru-yk-ipr参照

2017年4月24日月曜日

【お知らせ】軽部大先生の著書「関与と越境 ― 日本企業再生の論理」が発売されました

軽部大先生の著書が4月28日、有斐閣より出版されました。
関与と越境 ― 日本企業再生の論理
革新実現の契機とは? 経営者がすべき仕事とは?
軽部 大 (一橋大学教授)/著


2017年04月28日発売
A5判上製カバー付 , 320ページ 
定価 4,536円(本体 4,200円)
ISBN 978-4-641-16500-7

日本企業が長期に低迷してきた原因は,企業戦略や組織のあり方という表面的な問題ではなく,経営を預かる人々による関与と越境の仕方にある──経営現象を様々な方法論を駆使して分析,現代の経営課題を明らかにし,日本企業再生の道を示す。

有斐閣のサイトはこちらです
 http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641165007


■著者コメント
 日本企業が長年苦境に陥っている原因を多面的に考察したのが本書の特徴です。日本企業の経営のどこに問題があるのか。それを端的に表すと関与と越境の問題に集約されます。大きく変化する環境変化にどのように関わるか、あるいは関わり方を変え関与の在り方を刷新していくのか。そこで鍵となるのが越境という視点です。壁を突き破るのではなく、壁を乗り越えることこそ、政治の世界だけでなく経営の世界で考えるべき課題なのです。



2017年4月21日金曜日

【創立20周年を迎えました】


一橋大学イノベーション研究センターは2017年4月、創立20周年を迎えました。
これを記念しまして、機関紙『一橋ビジネスレビュー』(東洋経済新報社発刊)の2017年春号では、「イノベーション研究 これからの20年」を特集いたしました。

当センターは、イノベーションという統一的な切り口を共有した上で、独自な視点で切磋琢磨しながら研究を進めております。イノベーション研究のさらなる発展に資するため、一層努力してまいる所存です。

2017年4月1日土曜日

Business History Conference にて研究発表を行いました


2017年3月31日-4月1日まで、The Business History Conference がアメリカ・デンバーにて開催されています。

一橋大学イノベーション研究センターからは、清水洋教授、山口翔太郎 商学研究科/IMPP/MIC 学生、原泰史 政策研究大学院大学 SciREX センター専門職/MIC 協力研究員が参加し以下の研究発表を行いました。


  • Staying Young at Heart or Wisdom of Age?:Age of the Firm and ROA Volatility in the U.S. and Japan (Shotaro Yamaguchi, Yasushi Hara, Hiroshi Shimizu)

2017年3月30日木曜日

【お知らせ】新任教員が着任いたしました

以下の教員が新たに着任いたしました。

3月10日付け
  中島 賢太郎 准教授
         空間経済学 応用ミクロ実証
         プロフィールはこちら

研究者プロフィール 中島賢太郎

中島 賢太郎 (ナカジマ ケンタロウ) 准教授
経済学 (空間経済学 応用ミクロ実証)
1979年生

E-mail: nakajima☆iir.hit-u.ac.jp (☆を@に変えてください)
Phone: 042-580-8417
Fax: 042-580-8410

【履歴】     
2003年 東京大学経済学部卒業
2008年 東京大学大学院経済学研究科博士課程修了 博士(経済学)
2008年 東北大学大学院経済学研究科
           地域経済金融論寄附講座(七十七) 准教授
2010年 一橋大学経済研究所経済制度研究センター 准教授
2011年 東北大学大学院経済学研究科 准教授
2017年 一橋大学イノベーション研究センター 准教授

【受賞】
2015年 応用地域学会 坂下賞 

【最近取り組んでいるテーマ】
イノベーションの空間経済学
ネットワークデータの空間経済学

【論文一覧】   リンクはこちら 

2017年3月10日金曜日

【一橋ビジネスレビュー】 2016年度 Vol.64-No.4

2016年度<VOL.64 NO.4> 特集:イノベーション研究これからの20年









12・3・6・9月(年4回)刊編集
一橋大学イノベーション研究センター
発行 東洋経済新報社


特集:
特集は「イノベーション研究 これからの20年」。これからのイノベーション研究は何がテーマなのか。1997年創設の一橋大学イノベーション研究センターの20周年記念特大号として、同センターのメンバー11名が結集。「日本の失われた20年」を振り返りつつ、未来に向けて挑むべきテーマをさまざまな角度から論じる。

特集論文Ⅰ 循環型経済のためのイノベーション
ジョエル・ベーカー・マレン
(一橋大学イノベーション研究センター専任講師)
企業活動による自然環境への負荷が増す近年、最も重要なトピックの1つと考えられている循環型経済。温室効果ガスや化学物質の排出、資源の過剰な採掘に歯止めをかけ、サステイナブルな事業運営を達成するべく製品リサイクルや加工済み原料の再利用をより効果的に行うプロセスの開発が進む。その一方で、いまだ課題は多い。本論文では、循環型経済への移行に必要なイノベーションを3つの領域から検討するとともに、従来型のビジネス論理との関係における収益性の問題について、いくつかの先進的な企業の事例をもとに解説する。

特集論文Ⅱ 顧客価値の暗黙化
延岡 健太郎
 (一橋大学イノベーション研究センター長・教授)
イノベーションマネジメントに関する近年の大きな変化の1つは、顧客価値の暗黙化である。客観的に評価・測定できる商品の機能や仕様だけでは商品の価値が決まらない傾向が強まった。顧客価値は、顧客が使用するコンテクストと主観的な評価、感性・情緒などに依拠する。結果的に、数値化や言語化ができない暗黙的な価値が重要になっている。顧客価値の基準が変化してきたのである。本論文では、顧客価値の暗黙化に向けて、①価値創出を考える枠組みとしてのSEDAモデル、②それを実現する組織構造と分業体制の見直し、の2点を提案する。日本企業が再び、ものづくりで世界的な競争力を高めるための必要条件である。

特集論文Ⅲ デジタル技術の進歩がもたらした産業変化
青島 矢一
(一橋大学イノベーション研究センター教授)
この20年間にわれわれが経験した社会経済の変化の背後には、①半導体の微細化、②モジュール化、③情報通信の高速化という、電子情報技術を中心とした3つの進歩があった。それらは、複雑で巨大なシステムを処理する力をわれわれに与え、新たなサービスやビジネスの導入を促すとともに、産業や企業の競争基盤に抜本的な影響をもたらしてきた。本論文では特に、製品という人工物が長い間維持してきた安定的な概念や境界の崩壊を導くことによって、これら3つの進歩が産業や企業のあり方を変えてきたことを論じる。議論の内容を描写するために、この20年間に栄枯盛衰を経験したデジタルカメラ産業の分析を紹介する。

特集論文Ⅳ イノベーションを見る眼
軽部 大
(一橋大学イノベーション研究センター准教授)
本論文では、新しい知識や知恵の創出過程に注目する既存研究とは異なる見方、言い換えれば“イノベーションを見る眼” を提案する。基本的主張は、イノベーション研究は事前の「バカな(非常識)」と事後の「なるほど(常識)」を結果的に結びつける周縁領域の変則事例の発見・受容・制度化過程の解明にもっと注力すべきである、というものである。イノベーション研究とは、事前の変則事象が事後の当たり前として受容される過程を解明する研究領域であり、周縁で起きる変則事象の「正当化」に関する研究である。

特集論文Ⅴ ネットワークは何のために?
西口 敏宏
(一橋大学イノベーション研究センター特任教授)
血縁・同郷縁に基づく商業ネットワーク、あるいは、市場関係のサプライチェーンといった見かけ上の差異を超えて、よく機能するつながり構造を持つコミュニティーでは、継承された、あるいは、新たに共有された成功体験が成員間に「刷り込まれ」、その累積から「同一尺度の信頼」が派生し、同じコミュニティーへの帰属意識が強化されると、面識のないメンバー間でさえ、積極的に協力しあう「準紐帯」が醸成される。その結果、個人能力の総和とは異なる、特定コミュニティーのみに顕著な環境異変への耐性と成育力が担保され、しばしば長期的繁栄が伴う。

特集論文Ⅵ 企業の新陳代謝とクレイジー・アントルプルヌアの輩出
米倉 誠一郎
(一橋大学イノベーション研究センター教授)
997年に一橋大学にイノベーション研究センターが設立されて20年が経つ。その間、日本にとっては国際競争力が低下し続ける「失われた20年」であった。こうした状況のなかで、今後20年をかけて取り組むべきイノベーション研究の課題はどこにあるのだろうか。本論文では、同時代における日米企業の時価総額のデータなどから、時代を牽引する産業群の新陳代謝の問題を分析する。ITを中心とする新産業がリードするアメリカと、新陳代謝が硬直化している日本の対比を明らかにする。そして、日本が21世紀社会のプラットフォーム競争において生き残るために、新しい企業を生み出す仕組みと、アントルプルヌアを生み出す仕組みの研究こそが不可欠であることを提起する。

特集論文Ⅶ イノベーションにおけるインセンティブの役割
大山 睦
(一橋大学イノベーション研究センター准教授)
イノベーションとは新しいものを創出することであり、既存の考え方や枠組みの延長線上に存在するものではない。イノベーションを起こす人や組織は、独自の視点や考えを保持しており、他人の目からは奇異に映るかもしれない。したがって、イノベーションを起こす人や組織は合理的な考えよりも自らの直感を優先し、外部から与えられる動機づけには反応しないと考えられる。果たして、インセンティブはイノベーションを促さないのだろうか。本論文では、イノベーションとインセンティブの関係を契約理論の視点から捉え、イノベーションを起こす人や組織はインセンティブに反応するだけでなく、インセンティブの仕組みを積極的に利用していることを考察する。

特集論文Ⅷ 加速するイノベーションと手近な果実
清水 洋
(一橋大学イノベーション研究センター准教授)
人工知能や自動運転、あるいは仮想現実や拡張現実、ゲノム編集など多くのイノベーションが生み出されている。イノベーションはますます加速しているように見える。しかし本当に、イノベーションはそれほど次々と生み出されているのだろうか。イノベーションが、既存のシステムを大きく創造的に破壊するラディカルなものであるほど、社会への普及やその結果としての生産性の向上には、長い時間がかかるはずである。企業の中央研究所が縮小傾向にある現在、長い時間がかかる基盤的な技術の開発やその累積的な改良といったことが行われにくくなり、手近な果実の組み合わせを追い求める傾向があるのではないか。もし、そうであるならば、それでは達成できないイノベーションが失われてしまっている可能性がある。

特集論文Ⅸ 政府が行うべきイノベーション支援
江藤 学
(一橋大学イノベーション研究センター教授)
20年後をめざしたイノベーション研究はどうあるべきか、に並行して考えておかなければならないのが「政府はイノベーションをどのように支援するのか」である。イノベーション政策が、研究開発支援政策のみでないことは当然であるにもかかわらず、いまだにイノベーション政策の中心は、研究開発活動に対する資金支援だ。それも、競争前領域と呼ばれる基礎研究に偏重している。政府のイノベーション政策は、20年後もこのままでよいのだろうか。

特集論文Ⅹ 特許制度改革
岡田 吉美
(一橋大学イノベーション研究センター教授)
特許権は、占有ができず目に見えない「発明」という技術情報を保護する排他権であって、独自創作でも他者の権利の侵害となる知的財産権であり、他者の権利の認知困難性という特殊性がある。電気製品や自動車などのように多数のハードウェアおよびソフトウェアを統合して構成される商品では特許侵害を避けることが難しく、硬直的な差止請求権制度の下では産業活動の阻害など支障を来すおそれが大きい。権利濫用の法理やTRIPS協定を前提とする裁定実施権制度では解決が困難であり、①権利濫用の法理を超えた差止請求権の制限の導入、②刑事罰(特許侵害罪)の廃止、および③三倍賠償制度の導入、からなる三位一体の特許基本インセンティブ制度設計改革が必要である。

特集論文Ⅺ 標準必須特許の諸問題について
カン・ビョンウ
(一橋大学イノベーション研究センター専任講師)
2017年1月にクアルコムが米連邦取引委員会とアップルから標準必須特許の問題で提訴され、注目を浴びている。1990年代から始まった標準必須特許の諸問題が20年以上経過した今でも絶えず続いている。その理由は、標準必須特許の諸問題が難題化または深刻化したからではなく、その問題に対する解決策がなかなか見つからないからである。問題解決が難しくても、研究者がその問題を野放しにしたわけではない。実際のところ、さまざまな角度から研究が進められており、その結果、標準必須特許問題に関する多くの知見を得ている。本論文では、これまで行われてきた標準必須特許の諸問題に関する議論を代表的な研究の紹介とともにまとめ、その上で今後の課題を述べる。

[一橋大学イノベーション研究センター特別対談]
イノベーションこそが国を豊かにする!
野中 郁次郎/米倉 誠一郎
(一橋大学名誉教授/一橋大学イノベーション研究センター教授)

[経営を読み解くキーワード]
労使関係
篠原 健一 (京都産業大学経営学部教授)

[連載]ビジネスモデルを創造する発想法
[第3回]反面教師からの良い学び
井上 達彦(早稲田大学商学学術院教授)

[連載]クリエイティビティの経営学
[第2回]クリエイティブとイノベーティブの違いは何か?
稲水 伸行(東京大学大学院経済学研究科准教授)

[ビジネス・ケース]
Peach Aviation――コーポレートベンチャリングによる日本版LCCの創出
新藤 晴臣/和田 雅子 
(大阪市立大学大学院創造都市研究科博士後期課程/
大阪市立大学大学院創造都市研究科教授)
Peach Aviationは、全日本空輸(ANA)を母体に設立されたローコストキャリア(LCC)である。わずか2路線から出発した同社は、2016年11月現在、国内線14路線、国際線12路線を運航している。LCCというと、簡素なサービスによる低価格に着目されがちだが、Peachでは、定時運航や安全性も同時に実現する「空飛ぶ電車」というコンセプトを掲げている。このコンセプトを実現するためには、航空業界に関する知見に加えて、業界常識を超えたイノベーションが同時に不可欠であり、そうした面において、PeachがANAによるコーポレートベンチャリングを通じて設立されたことは、重要な意味を持つ。本ケースでは、母体企業との関係をはじめとするコーポレートベンチャリングの概念を念頭に置きつつ、Peachの創業プロセスについて考察を加えていく。

夕張――地域の再生と企業
木村 めぐみ 
(一橋大学イノベーション研究センター特任講師)
北海道の夕張は、かつては炭鉱のまちとして栄え、現在でも夕張メロンや国際映画祭の開催など、特色ある地域として知られる。しかし、夕張では、四半世紀前には地域経済の基盤であった鉱業が撤退し、10年前には市が財政再建団体(現在、財政再生団体)入りした。人口減少や少子高齢化の進行も全国より早い。近年、地方創生の重要性が高まり、企業による地域貢献の事例も増えている印象を受けるが、人口減少や少子高齢化は実感が難しく、想定される問題も推測の域を出ていない。そのため本ケースでは、真に再生が必要な地域である夕張の企業(地元企業3社、進出企業3社)への聞き取り調査を通じて、炭鉱の閉山や財政破綻を経た今日の現状と課題を探った。

[マネジメント・フォーラム]
インタビュアー/米倉 誠一郎
マーケットインの思想で「脱繊維」の大構造改革をリーダーとしてやり遂げる
坂本 龍三 (東洋紡株式会社 代表取締役会長)


[私のこの一冊]
■多様な価値観の衝突がイノベーションを生む――デヴィッド・スターク『多様性とイノベーション』
 宮尾 学 (神戸大学大学院経営学研究科准教授)

■日常世界の成り立ちの根本を問う――山口一郎『現象学ことはじめ』
 露木 恵美子 (中央大学大学院戦略経営研究科教授)

[ポーター賞受賞企業に学ぶ]第16回  
大薗 恵美(一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授)

ご購入はこちらから
東洋経済新報社 URL:http://www.toyokeizai.net/shop/magazine/hitotsubashi/

〒103-8345 中央区日本橋本石町1-2-1 TEL.03-3246-5467

47巻までの「ビジネスレビュー」についての問い合わせ・ご注文は
千倉書房 〒104-0031 中央区京橋2-4-12
TEL 03-3273-3931 FAX 03-3273-7668



2017年3月8日水曜日

【お知らせ】第11回一橋ビジネスレビュー・スタディセッション

第11回 一橋ビジネスレビュー・スタディセッション
こちらのスタディセッションは盛況のうちに開催されました。
ご出席いただいた皆様、ありがとうございました。

当日の様子



イノベーション研究 これからの20年

第11 回となる本誌の読者向け勉強会「一橋ビジネスレビュー・スタディセッション」では、本誌2017年春号の特集「イノベーション研究 これからの20年」の総括として、同特集の編者であり、本誌編集委員長である一橋大学の米倉誠一郎氏のコーディネートの下、「特集論文」の執筆者である青島矢一氏と、「知識創造理論」の提唱者であり、「特別対談」に登壇された野中郁次郎氏をお招きし、これからの経営のヒントを探っていきます。

こちらのスタディセッションは定員いっぱいとなりましたので、
受付を終了させていただきました。

開催日時:
2017年 5月 8日(月)18:20~20:40(受付開始18:00~)
*有料のイベントです。

会場:
一橋大学 一橋講堂 中会議場
東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター2階

※東京メトロ半蔵門線、都営三田線、都営新宿線「神保町駅」A8・A9出口…徒歩4分
※東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口…徒歩4分
(場所:http://www.hit-u.ac.jp/hall/file/menu-016/file_01.pdf


お申込みに関する注意事項:
※般および学生の方にはお申込後、『一橋ビジネスレビュー』2017年春号をお送りいたします。
※会場には必ず『一橋ビジネスレビュー』2017年春号を持参してください。

※参加定員
150名

18:00~    受付・開場
18:20~18:45 Session 1(25分間)
    「企業の新陳代謝とクレイジー・アントルプルヌアの輩出」
   米倉 誠一郎(一橋大学 イノベーション研究センター 特任教授/
          法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科 教授)

18:45~19:10 Session 2(25分間)
  「デジタル技術の進歩がもたらした産業変化」
   青島 矢一(一橋大学 イノベーション研究センター 教授)

19:10~19:35 Session3(25分間)
  「知的機動力による日本企業の再構築」
   野中 郁次郎(一橋大学 名誉教授)

19:35~20:40 パネル・ディスカッション(65分間)
    「これからの20年、戦いの場はどこにあるのか?」

【モデレーター】
      米倉 誠一郎(一橋大学 イノベーション研究センター 教授)
【パネリスト】
   青島 矢一(一橋大学 イノベーション研究センター 教授)
   野中 郁次郎(一橋大学 名誉教授)

  
その他詳細は下記のサイトをご覧ください。

▼プログラム詳細
http://www.b-forum.net/event/jp736jejg/detail.html


お問い合わせ先:
ビジネス・フォーラム事務局(本スタディ・セッション企画運営担当) 03-3518-6531

2017年3月7日火曜日

研究者プロフィール Jean-Baptiste Marc Litrico

Jean-Baptiste Marc Litrico(ジャン=バティスト マーク・リトリコ) 客員准教授

一橋大学イノベーション研究センター 客員准教授(2017.3.1-2017.7.31)
Associate Professor, Smith School of Business, Queen's University

【最近取り組んでいるテーマ】

・日本の文脈における社会運動と産業のグリーン化:環境経営実践の普及
   (Diffusion of Corporate Environmental Management Practices: Social Movements and Industry Greening in the Japanese Context)

2017年2月23日木曜日

パネルディスカッション:社会起業で未来を切り拓く女性たち 2017.3.9


日時:2017年3月9日(木) 14時~17時(13時半開場)

◆場所:一橋大学 国立キャンパス 如水会百周年記念インテリジェントホール
中央線国立駅下車南口から徒歩約10分
http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html
http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/kunitachi.html

◆参加費:無料

◆内容:
・基調報告「社会起業で未来を切り拓く女性たち」
  -米倉 誠一郎 一橋大学イノベーション研究センター教授

・パネルトーク「それぞれの挑戦と夢(仮)」
  -Febriarti Khairunnisa,Founder and owner, Bintang Sejahtera
  -Majd Almashharawi, Founder & CEO, Green Cake
  -Amal Abdelraof Abu Moailqe, Founder & CEO, Sketch Engineering
  -Jennifer Shigoli Founder & CEO, Malkia Investments Co & Ltd.,
   Malkia Industries and TIM (Tanzania Institute of Manufacturing)
  -村上 由里子 HerBEST 代表

・質疑応答

主催:一橋大学イノベーション研究センター、
   Japan Gaza Innovation Challenge (ガザビジ!) 、
   アカデミーヒルズ元気塾
共催:NPO法人ARUN Seed、国際連合パレスチナ難民救済事業機関 (UNRWA)
協賛:DMM. Africa、株式会社JM、トリックスター社
協力:NPO法人 日本リザルツ

☆お申込みは以下のサイトからお願いいたします。
https://gazachallenge.org/index.php/gaza-entrepreneur-challenge-2016/1703japanprogram/#0309hitotsubashi-uni

ご参加お待ちしております。

2017年2月15日水曜日

【お知らせ】平成28年度「中小企業研究奨励賞」を受賞

西口敏宏 特任教授(一橋大学名誉教授)が、平成28年度「中小企業研究奨励賞」経済部門 本賞を受賞しました。

『コミュニティー・キャピタルー中国・温州企業家ネットワークの繁栄と限界』
西口敏宏・辻田素子著(有斐閣/2016年6月刊行)が、
一般財団法人 商工総合研究所の平成28年度 「中小企業研究奨励賞」 
経済部門での本賞を受賞しました。

中小企業研究奨励賞は、中小企業に関する優れた図書または定期刊行物に発表された論文を表彰するもので、昭和51年から実施されており、今回が41回目となります。

詳細は以下のHPでご覧いただくことが出来ます。



■著者コメント
貧しく,学歴がなく,語学が堪能でなく,外国人であるなど、決して恵まれない1人1人でありながら,中国・温州人が繁栄を築くことができたのはなぜか?
 最新の社会ネットワーク理論と12年に及ぶ綿密なフィールド調査・実証研究によって,新たな概念を導出し,国際的に活躍する温州人の社会的つながり構造とその力学を解明する。チャンスに満ちた希望の社会に向け,八方塞がりとしか思えない周囲の世界を切り拓く可能性を示す注目の力作。
 本書は,ネットワーク,社会関係資本,中国経済,移民,中小企業,起業などに関心をもつ研究者,実務家,政策決定者だけでなく,貧困から抜け出したい,新しい人生を歩み始めたい,環境改善のために行動したいといった,変化を求める多くの意欲ある人々に,重要なヒントを与えるであろう。なぜなら,優れたパフォーマンスを継続的に示すコミュニティーの構造特性とそのポテンシャルをフルに活かすタイプの信頼関係をよりよく理解し,それらを実践に移すことによって,必ずや状況改善の糸口がつかめるはずだからである。

2017年2月13日月曜日

研究者プロフィール 西口敏宏


西口 敏宏 (ニシグチ トシヒロ) 名誉教授・特任教授


組織間関係論
1952年生

E-mail:
Fax: 042-580-8410

【履歴】

1977年    早稲田大学政治経済学部卒業
1981年    ロンドン大学インペリアル・カレッジよりM.Sc.(産業社会学)
1986年    マサチューセッツ工科大学国際自動車プログラム常勤研究員
                            (~1989年)
1990年    オックスフォード大学よりD.Phil.(社会学)
1990年    インシアード常勤ポスト・ドクトラル・フェロー
1991年    ペンシルベニア大学ウォートンスクール経営学部助教授
1994年    一橋大学商学部産業経営研究所助教授
1997年      一橋大学イノベーション研究センター教授 (~2016年3月)
1999年    日本ベンチャー学会理事(~2006年)
2000年    国際ビジネス研究学会理事(~2015年)
2001年夏   ケンブリッジ大学ジャッジ経営大学院客員研究員
2002年夏   メリーランド大学公共政策大学院客員上級研究員
2003年夏           同  上  
2003年11月  防衛庁契約本部より、防衛調達改革の貢献と功績により個人表彰
2004年秋   マサチューセッツ工科大学国際研究センター客員研究員
2005年夏           同  上
2007年    (財)防衛調達基盤整備協会 非常勤理事(~2012年)
2008年~   財務省財務総合政策研究所 特別研究官
2012年    マサチューセッツ工科大学スローンスクール
                   フルブライト客員研究員(~2013年)
2016年4月~ 一橋大学名誉教授・一橋大学イノベーション研究センター特任教授
2016年秋   オックスフォード大学日産日本研究所客員研究員


【最近取り組んでいるテーマ】

ネットワーク理論
組織間関係論
防衛調達改革
スマート・プラクティス政府
中小企業ネットワーク

【論文一覧】   リンクはこちら


2017年2月2日木曜日

【イノベーションフォーラム】2017.2.16 Charles J. McMillan

イノベーションフォーラムのお知らせ 2017年2月16日

講演者 :
Charles J. McMillan
(Professor, Schulich School of Business, York University)


言語:英語

日時:
2017年2月16日(木) 13:30~15:00
      

開催場所:
一橋大学第二研究館 7階709室

幹事:
延岡 健太郎(イノベーション研究センター)

要旨:
Business journals, business school scholars, and strategic management societies focus on a range of themes, frameworks, and endogenous organizational factors that shape and influence firm strategies. From resource-based theories, dynamic capabilities, entrepreneurial  vision, the research literature is diverse, fractionated, and often devoid of realism of strategy in action, with clever tools of networks, deep learning, time management based on timing, surprise, deception, and deep collaboration. This presentation draws ideas and concepts from military theories, corporate case studies, and political theory.